1. HOME
  2. ブログ
  3. 「はじまりの街」 2016年 イタリア、フランス

「はじまりの街」 2016年 イタリア、フランス

世界の映画 映画の世界
第39回
「はじまりの街」
2016年 イタリア、フランス 107分
<監督>イヴァーノ・デ・マッテオ

「人生は素晴らしい。人生は何度でもやり直せる。」そういう強いメッセージをもった人生賛歌の映画だ。

アンナは夫の暴力から逃れるため13歳の息子ヴァレリオと二人でローマを出て、トリノに住む親友カルラのもとに身を寄せる。
独身のカルラは、「好きなだけいたらいい。あなたを呼んだのは、私の人生で久々の快挙!」と大歓迎する。
カルラ以外、誰も知り合いがいないトリノで、アンナもヴァレリオも、一から生活を組み立てていかなければならない。アンナは夜勤もある清掃の仕事を始めた。
夜も寂しく過ごすヴァレリオに最初にできた友人は、夜の公園で男を相手にする外国人女性であった。しかしその淡い恋も破れる。
ヴァレリオは心ならずも母に悪態をつき、親子関係もぎすぎすしていく。アンナは学校に相談してみるが、らちが明かない。
カルラと共に、この母子を温かく見守るのは、訳ありの近所のレストランの店主。
こうした優しい人々に支えられて、二人の生活は少しずつ落ち着いていく。

「あなたたちのもとに寄留する者を……自分自身のように愛しなさい。なぜなら、あなたたちもエジプトの国においては寄留者であったからである。わたしはあなたたちの神、主である」(レビ記19・34)。

エンディングで流れるシャーリー・バッシーの「ディス・イズ・マイ・ライフ」が心に響く。
「あぁ人生よ/この世に人生よりいいものはない/でも人は知らない
怖くなった時は過去の失敗を思う/それが人生……
私は生まれて/大きな世界の一部に/それが人生……
あぁ人生よ/この世にこれ以上のものはない/でも誰も気づかない/あぁ人生よ/私の人生/あなたの人生」

はじまりの街 【DVD】 TCエンタテインメント TC Entertainment 通販 | ビックカメラ.com

関連記事